米田優人
学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを苦に自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)が残した「赤木ファイル」の背表紙に「(取扱注意)『M事案』」などと書かれていたことが8日、分かった。赤木さんの妻・雅子さん(50)が国などを相手に起こした訴訟で原本を確認した大阪地裁が、雅子さん側に対して明らかにしたという。
国は6月、赤木さんが残した備忘記録やメールのコピーを雅子さん側に開示した。だが、雅子さん側はメールの発信者などが黒塗りにされており、一部に欠落があるなどと主張。地裁は国から原本の提出を受け、内容を確認していた。
雅子さんの代理人によると、地裁はこの日あった非公開の手続きで、A4判の青色のファイルの背表紙に「M事案」「本省指示(調書等)備忘」などの文字が印字されていた、と説明したという。「M事案」の語句は、国が6月に開示したメールの中にもあり、「森友学園についての事案」を指すとみられる。
雅子さんは「夫は苦悩しながらファイルを残したと思う。黒塗りの部分もあり、知りたいことがある」と語った。(米田優人)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル